もう30年以上前に読んだSF小説。
戦争が始まる寸前の国際的会議の会場に
年老いた女性が入ってくる
会場に響き渡る声で
「あなたたち!」
「いい加減にしなさい!」
とパンパンと手を叩く
次の瞬間
いがみ合っていた、今にも戦争に突入しそうな国の代表者たちが、
皆「はっ!」とした表情に変わる
その代表者たちが3才~5才の頃 15才位の女の子と一緒に
何日間か誘拐されるのだ
そして、一ヶ所に集められた子供たちは
仲良く遊んだり、ケンカをしたりして何日かを過ごす
その面倒を、見ていたのが
会場に入ってきた「年老いた女性」である
子供の頃、ケンカをした子供たちを
「あなたたち!」
「いい加減にしなさい!」と叱る
代表者たちは
その言葉を聞いて
我に帰る
仲良く遊び ケンカをし 叱られて
また、仲良く遊ぶ
我に帰った代表者たちは 気まずそうに 照れながら
もう一度 話し合うために 席につく
タイムトラベルで、戦争に突入する直前に
代表者たち=子供たちを誘拐し
平和で無邪気な時間を過ごす
そんなことが現実にあれば
戦争はなくなるんだ